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イベント情報

第17回 バイオインフォマティクスへの招待

 セミナーシリーズ「バイオインフォマティクスへの招待」では、専門外の方々にも生命情報学の魅力を分かりやすく紹介いたします。皆さまお誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

日時: 2008年10月23日(木)16:45?18:15
場所: お茶の水女子大学 理学部2号館4階405号室(生物学第2講義室)
  • アクセス:丸ノ内線茗荷谷駅または有楽町線護国寺駅下車徒歩8分
プログラム:
講演題目: 『比較ゲノム解析から読み解く受容体の機能多様化メカニズム』
講演者: 諏訪牧子((独)産業技術総合研究所生命情報工学研究センター 主幹研究員)
講演概要: 細胞を包む生体膜には、様々な受容体が埋まりこんでおり、細胞の外側から受けた結合分子情報(入力)を、細胞の内側に伝える(出力)ための"生体素子"と見なせます。重要な創薬標的としても知られるGタンパク質共役型受容体(GPCR)は、哺乳類では1000?2000遺伝子の巨大ファミリーであり、それら全体で、数百万種の膨大な数の入力に対応できます。これは他の遺伝子ファミリーと比べても顕著に多様性に富む数です。なぜ、生物はこれだけ巨大なファミリーを必要とし、どのようにして多様化させてきたのでしょうか? このような設問は、個々の遺伝子を観察するだけでは、なかなか解けないものですが、遺伝子ファミリーをゲノム全体で俯瞰し、多くの生物種で比較することで初めて理解できると考えます。こうなるとバイオインフォマティクス手法によるデータ解析技術は不可欠なものです。
私たちはこの目的のもと、34種類の真核生物ゲノムから網羅的に約30,000のGPCRを同定して解析していますが、生物の進化につれ、ゲノム上でGPCRの中の特定の遺伝子グループが急増したり、移動するなどの興味深い成長過程が見えてきました。バイオインフォマティクス手法で如何にして解析するかを含め、学部生、大学院生にも分かりやすくお話します。
講師紹介略歴: 青山学院大学大学院理工学研究科物理学専攻、博士(理学)。東京農工大学工学部、助手。(株)ヘリックス研究所主任研究員。工技院 電子技術総合研究所 主任研究官。産総研 生命情報科学研究センター チーム長、副研究センター長を経て、現職。研究内容:バイオインフォマティクスによるGPCRの網羅的構造?機能解析。

講演題目: 『トランスクリプトーム解析におけるバイオインフォマティクス』
講演者: 油谷幸代(産業技術総合研究所生命情報科学研究センター生体ネットワークチーム)
講演概要: 近年のゲノム解析によって、様々なモデル生物においてゲノム配列が決定されてきました。これらのモデル生物では、ゲノム解析に続くポストゲノム解析として細胞内の全mRNAを対象としたトランスクリプトーム解析が盛んに行われています。このトランスクリプトーム解析研究において、バイオインフォマティクスは重要な役割を担っています。
トランスクリプトーム解析の実験的技術としては、主に細胞内の全遺伝子の発現量を測定するマイクロアレイやDNAチップがあります。これらの技術によって得られた大量の数値データに対し、バイオインフォマティクスによるクラスタリング解析やネットワーク解析を行うことによって、生体細胞内における遺伝子群の相互関係を明らかにすることができると考えられています。本講演では、トランスクリプトーム解析の中でもこのクラスタリング解析とネットワーク解析について、その手法や得られた研究成果など具体例をいくつか示しながら、学部生や大学院生の皆さんに分かりやすくお話していきます。
講師紹介略歴:
1998年 九州大学 農学部農芸化学科 卒業
2000年 九州大学大学院 生物資源環境科学研究科
遺伝子資源工学専攻 修士前期課程修了
2003年 九州大学大学院 生物資源環境科学府
遺伝子資源工学専攻 博士後期課程修了
2003年 博士(農学)